本を出版する方法

商業出版から自費出版まで8つの手順を完全解説

出版のプロが初出版を目指す方のために、本を出版する方法を解説します。

昨今、本は売れないと言われていますが、出版の実績があると社会の評価が全く違います。一方で、出版社側は、売れる本を出版したいので、ベストセラーの実績のある作家に依頼が集中します。

昨今、初出版を目指す人のハードルは上がっています。一生懸命に文章を書いても編集者に読んでもらうことすらできないということがないように、この記事で本を出版する方法を理解していただきたいと思います。

本を出版することの6つのメリット

最初にお伝えするのは、本を出版することのメリットです。ここでは、6つのメリットを紹介します。

1:印税が入る

本が売れると印税が入ります。印税率は作家によりますが、本の価格の5%から10%です。印税には印刷部数で計算する場合と、実売部数で計算する場合があります。多くの場合、印刷部数での印税支払いとなります。国内でベストセラーになれば、海外での出版のチャンスもあります。海外出版の場合、国内の出版社がエージェントを通して、契約などの手配をしてくれるので著者側は基本的に契約内容を確認して捺印をするだけです(出版社は、印税から手数料を30〜50%引いて著者に支払うことになります)

2:強力な営業ツールになる

重要な人との面談で、本をプレゼントすると一目置かれるようになります。コンサルタントの中には、問い合わせがあった見込み客に資料として本を送っている人がいます。約50人に送って顧問先が1軒できるので、効果的な営業ツールと言えます。

3:信頼性が高まる

出版実績があると、信頼性が高まります。信頼性が高まると、先生と呼ばれるようになります。

4:専門分野が明確になる

出版する本のテーマによって、その分野の専門家として認知されるようになります。例えば、税理士でも相続税をテーマにした本を出版すれば、相続税の専門家として認知されます。

5:仕事が入る

出版する本のテーマに合わせた仕事が入ります。本を読んで問い合わせをしてきた見込み客は、課題がはっきりしており、成約率も上がります。また、講演やコンサルティングの依頼も入るようになります。
医師の場合は、本のテーマに合った患者さんが来るようになります。専門性が高いほど、遠隔地からの来院も増えます。

6:人脈が広がる

すでに出版をしている人との人脈が広がります。異分野の著名人でも、出版をしているという共通点があれば、話がしやすくなります。また、編集者と通じて人脈を広げることもできます。

本の出版で夢の印税生活は実現できるか?

本を出版したことのない人が連想するのが「印税」です。本を出版することのメリットで印税についてお話ししました。

実際、本を出版すると、周囲から「夢の印税生活ですね」と言われることが増えます。

残念ですが、夢の印税生活は、ほぼ実現が難しいと考えてください。

本の印税は5%から10%だとお話ししました。

印税が10%で、1,500円の本が1万部売れたとして、1冊あたり150円なので、印税額は150万円です。仮に、執筆に3ヶ月かかったとすれば、1ヶ月あたりの収入は50万円です。労力の割に費用が伴いません。

2018年のベストセラーは、「君たちはどう生きるのか」で累計260万部発行されています。定価1,404円の10%で140円を260万部でかけると、おおよその印税額がわかります。ただし、この作品は原作が別にあるので、漫画作家にすべての印税が入っていないと予想されます。

繰り返しになりますが、このような大ベストセラーが出ることは非常に稀で、狙ってベストセラーを出すことは簡単ではありません。

通常、無名作家のエッセイや実用書は、初版で3,000部から7,000部となります。実用書の場合、1万部売れるとベストセラーと言われるくらいなので、印税での大儲けは期待しない方がよいと言えます。

一方で、実用書で1万部を突破すれば、その分野での認知度はかなり高まると考えることができます。

本を出版する3つのルート

次に、本を出版するルートについて説明します。

1:商業出版

出版社の負担で本を出版するルートです。制作や営業のリスクは出版社が負うので、出版社が売れると見込んだ本のみ出版されます。企画内容はもちろんですが、著者がブログやメルマガリストなどのマーケティング力を備えている場合は、出版されやすくなります。

また、出版社が企画をした本の著者に最適な人材を探していることもあるので、SNSなどで得意分野を発信しておくことは重要です。

2:自費出版

出版に関わる費用を著者が負担する出版方法です。自費出版を専門とする出版社もあるので、インターネットで検索してよさそうな出版社を探すことができます。

出版に関わる費用は各社で違いがあります。商業出版同様に担当編集者がサポートしてくれる会社から、原稿を印刷するだけの会社までさまざまです。基本的に、価格の安い会社はサポートが薄いと考えることができます。

そんな中で、価格とサポートを比較して、よい本を作ることができる出版社を選ぶことがとても大切です。価格だけで出版社を選んでしまうと、体裁の悪い本ができてしまいます。

自費出版の場合、著者が費用を負担するので、ネガティブな印象があるかもしれませんが、読者は商業出版と自費出版の区別がつきません。

こちらの書籍は自費出版ですが、増刷がかかり、著者の宮田固さんは、テレビ取材、全国からの講演依頼が舞い込んでいます。

3:電子書籍出版

昨今、AmazonのKindleでは、電子ブックを出版し、販売することもできます。こちらはリスクは少なく、内容や価格も著者側で決めることができます。電子出版から紙の本に繋がることもあります。

ただし、誰でも出版ができるので、電子書籍を出版と認めていない著者や編集者も少なくありません。リストを取得するためのマーケティングとして電子書籍を発行する著者も多いので、権威性が高まらないこともあります。

本を出版するために、まずは専門家に相談をする

電子書籍を除けば、本を出版するためには、専門家に相談することをおすすめします。

1:編集者

出版の編集を担当する人を言います。商業出版から自費出版まで編集者にも役割とレベルがあります。どの編集者が自分に合っているのか、しっかりと相性を見極めることが大切です。

編集者に会うにはどうすればいいでしょうか。

1− 1:原稿を持ち込む

出版社あてに企画書や原稿を送付する方法があります。しかし、担当者がわからないことが多く、「編集担当者様」として送ると、開封されずにゴミ箱に行くことも珍しくありません。他に電話でアポイントを取る方法もありますが、編集者の多くは忙しいので断られることもあります。

1−2:紹介をしてもらう

知人を通して編集者を紹介してもらうと確実に話を聞いてもらうことができます。また、有名著者の出版記念イベントに行くと、必ず編集者がいるので、声をかけるという方法もあります。

1―3:コンテストに応募する

小説や漫画の場合、出版社がコンテストを開催しています。コンテストに応募することで、編集者の目に止まることがあります。

1−4:自費出版の出版社に連絡する

自費出版の出版社は、常時原稿を募集していますので、連絡をすれば必ず合ってくれます。しかし、流れ作業で本を出してしまう会社と原稿内容をしっかりと読み、アドバイスをくれる会社に大きく分かれます。

2:エージェント・出版コンサルタントに依頼する

編集者は忙しいので、新しい本の企画を探していることがあります。こうした場合、エージェントや出版コンサルタントから企画を受け取ります。こちらも企画や原稿を募集していますが、商業出版を専門としている場合は、却下されることもあります。

また、出版セミナーなどを開催していることがあるので、そちらに出席をして出版のノウハウを学ぶこともできます。

出版を目指す人が失敗してしまう6つの落とし穴

次は、せっかくの企画や原稿を無駄にしてしまわないために大切なことをお伝えします。本の出版を目指す人が失敗してしまう落とし穴を説明します。

1:書きたいテーマで出版を狙う

出版社は、本を売ることが仕事です。特に商業出版の場合、本が売れなければ会社が赤字になってしまいます。ですから、著者が書きたいことよりも、売れるかどうかで判断をします。

自分が書きたいテーマで書くことは大切ですが、同時に読者が読みたいものかどうかを考えておくことが大切です。

2:先に原稿を書いてしまう

実用書でも、1冊あたりの文字数は、6万字から10万字になります。これだけの分量の文章を、論理を破綻させずに書くことは簡単ではありません。まずは、企画書を書き、目次をしっかりと設定することをおすすめします。また、文章を書くことに慣れていない人は、書く前に編集の専門家のアドバイスを受ける方がよいでしょう。原稿を書いてしまってから、すべて書き直しになると、それまでの労力が無駄になります。

例外的に、原稿があることが出版につながることもあります。出版社は出版のスケジュールで動いていますが、様々な理由で出版が遅れることがあります。こうした場合、原稿があることで、イレギュラーのスケジュールに組み込んでもらえることがあります。もちろん、原稿のグレードが低くては叶いませんが。

3:すでに似たような本が出版されている

自分が画期的な企画だと思っていても、先に同じような内容で出版がされていることがあります。読者から見た場合、パクリだと思われかねませんし、出版社も興味を持ちません。例外があるとすると、先行の本が市場を作っている場合に、ノウハウが新しいと採用されることがあります。

4:自分勝手な売り込み

本を出したいという気持ちが強く、編集者に強引な売り込みをかけると嫌がられます。また、紹介された場合は、紹介者の顔に泥を塗ることになるので注意が必要です。

5:実績づくりをしない

本を出す場合は、その本にふさわしい著者であることが大切です。そのためには、出版前に実績を作っておくことが重要です。仮に、サラリーマンが経営論について書くことができても採用される可能性は低くなります。

6:企画と出版社が合っていない

大手出版社を狙って、売り込む場合も不採用の確率が高くなります。また、実用書をメインとしている出版社にエッセイを持ち込んでも、専門分野が違うので採用が難しくなります。

本を出版する8つの手順

ここからは、改めて本を出版するための手順を説明します。

手順1:テーマを決める

自分の専門分野を明確にして、どんなテーマで本を書きたいのかを決定します。その際、仮タイトルを考えておいてもいいでしょう。

手順2:リサーチ

テーマが決まれば、どのような類書があるのかをリサーチします。最も簡単なリサーチ方法はAmazonで検索をすることです。類書が売れていれば、出版の可能性が高まります。しかし、ノウハウが被っているものは、採用されないので注意してください。

エッセイなどの場合、タイトルと文章力が重要になるので、実際に気になる本を購入して、文章のレベル感を実感しておくといいでしょう。

手順3:企画書作成

文章を書く前に企画書を作成します。編集者は企画書で判断をするので、企画書の作成は文章を書くことと同様に重要です。また、企画書は、文章を書く上でのマイルストーンにもなります。

手順4:編集者に見せる

企画書ができた段階で編集者に見せることをおすすめします。客観的な視点でアドバイスをくれるので、売れる本を出版するために重要な行程です。

手順5:条件の打合せ

企画書を見せて、出版が決定すれば、条件の打合せをします。発行部数や印税はもちろん、どのようなサポートを受けることができるのかを明確にしておきます。自費出版の場合は、費用とサポート内容、書店への配本の形態も確認をしておきます。

手順6:執筆

条件の打合せができれば執筆に入ります。スケジュールを決めて遅れないように執筆をします。途中で編集者に相談をしながら、執筆をすると質の高い本になります。

多忙で自分で書けない場合は、ライターを紹介してもらえます。ライターの費用は、定額を決めるか印税の配分となります。こちらも、出版社と相談をしておくといいでしょう。

7:装丁の確認

タイトル、表紙デザイン、本文の組版などで、本の完成度が違ってきます。また、本文に入れる写真やイラストの精度も重要です。商業出版の場合、タイトルなどは出版社が決めることが多いですが、自費出版の場合は、著者側の意見も言いやすいので納得できる本づくりをしてください。

8:販売活動

出版の日時が決まったら、著者としてできるだけの販売活動をします。ブログなどのメディアで紹介するのはもちろん、SNSを使って宣伝することも大切です。出版後は、書店に挨拶に行くなどして、出来るだけ良い場所に本をおいてもらえるようにお願いします。ただし、出版社によっては著者の営業活動を嫌がることもあるので、事前に販売活動について相談をしておきます。
新聞や雑誌の広告は、商業出版では出版社が行います。自費出版では、著者が費用を出します。

【重要】本を出版したい人が最初にやること

本を出したいと思ったら、まずは出版業界について正しい認識を持つことが大切です。そのために、出版実績のある人や編集者に相談をしてください。

いきなり自費出版の会社に連絡をすると、逆に売り込まれて、不完全な原稿のまま本ができてしまうので注意してください。

めでぃあ森では、商業出版、自費出版共に親切なアドバイスをしてくれる編集者を揃えています。
商業出版から自費出版まで質の高い本づくりをプロデュースする、めでぃあ森にご相談ください。

まとめ

この記事では、本を出版するための8つの手順を開設しました。本を出すことで、これまで考えてなかった未来を手にすることができます。一方で、安易に出版社を選んでしまうと、出すだけで終わってしまいます。

まずは、専門家に相談することをおすすめします。

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